看護師の悩み

【コスパ抜群】訪問看護師なら給料×やりがい×自由度で3度おいしい

看護師の仕事はクリニックや病院だけだと思っていませんか?

自宅で療養している人を支える訪問看護師という仕事もあります。

実際のところあなた自身、下記のように思っていますよね。

 

  • 訪問看護師の仕事内容って、一体どんな感じなのだろう
  • 訪問看護師なら時間に融通が利くと聞いたけど、実際のスケジュールはどんな感じなのだろう
  • ぶっちゃけた話、訪問看護師の給料やメリット・デメリットについて教えてほしい

 

そこで今回は、これまでクリニックや病院以外で働いたことがないあなたのために、訪問看護師の仕事をご紹介します。

筆者自身、給料ややりがい、自由度の高さからオススメの訪問看護師ですが、きちんとデメリットを知っておかなければ危険な側面もあります。

そのため最後までご覧いただくことを、強くオススメします。

 

Contents

訪問看護師5つの仕事内容

訪問看護師とは、患者さんの自宅を訪問し医師の指示のもと生活の介助や医療処置を必要としている方のお手伝いをする仕事です。

具体的には、在宅では以下のようなことをおこないます。

  • 体調の確認(体温・脈拍・血圧などのチェック)
  • 点滴・注射などの医療処置(医師の指示のもとにおこなう)
  • ご家族からの相談・助言
  • リハビリ
  • 生活の介助(車椅子への移動・食事の介助・おむつの交換など)

など。

これまで総合病院やクリニックで勤務してきたあなたにとっては、それほど難易度の高いものではないと分かりますよね。

そのためまずは「なんとなく大変ではなさそう」ということを頭に入れておいて、1日のスケジュールについてご紹介していきます。

 

訪問看護師には3パターンの勤務方法がある

訪問看護師には、主に

  • 1日勤務
  • 午前勤務
  • 午後勤務

といったように、3パターンの勤務方法があります。

それぞれのスケジュールを以下に分けて説明していきますから、あなたの希望する時間帯をよくご覧になってくださいね。

 

1日勤務の訪問看護師スケジュール

それでは、訪問看護師として働いている方の1日のスケジュールを見てみましょう。

9:00

訪問看護ステーションに出勤

訪問する患者さんの情報を確認します。

申し送り・準備

前日までの患者さんの容態や訪問看護師の対応などを確認します。

通常持っていく体温計・血圧計・聴診器などの他に、患者さんの状態に合わせて必要なものを準備します。

9:30

1件目訪問

認知症で寝たきりのため、毎日の介護が必要な患者さん

褥瘡の状態をチェック。薬を塗りパッドの交換をする。

ご家族からの相談を聞き、医師に報告する

11:00

2件目訪問

がんの末期の患者さん

食事がとれないため、やせ細っている状態

栄養補給をするため点滴を交換する

患者さんから話を聞き、医師に報告

12:00

ステーションに戻り昼食

13:30

3件目訪問

神経難病で寝たきりのため、毎日の介護が必要な患者さん

お通じが出ないため浣腸をする

車椅子に移動し、患者さんに座ってもらう

15:00

4件目訪問

脳卒中で寝たきりのため、毎日の介護が必要な患者さん

手足をマッサージしたり、動かしたりするなどリハビリをする。

褥瘡の状態を確認。薬を塗りパットの交換をする。

16:30

訪問看護ステーションに戻る

パソコンで訪問した患者さんの状態を入力する

次の担当の方のために申し送りを記録しておく

患者さんの状態を医師に報告する

17:00

帰宅

 

訪問看護師「午前のみ」のスケジュール

9:00

訪問看護ステーションに出勤

10:00

1件目訪問

認知症と糖尿病など複数の病気を抱えた患者さん

糖尿病が悪化したためインスリン注射を毎日おこなう

食事内容などをチェックする

11:30

2件目訪問

認知症で足を骨折してしまった患者さん

しばらく入院していたが、歩けるようになったので退院

ベッドから椅子まで移動するのをお手伝いする

 

訪問看護師「午後のみ」のスケジュール

13:00

訪問看護ステーションに出勤

13:30

自転車で患者さんの自宅に行く

がん末期の患者さん

食事はとれているか、困ったことはないかなど話を聞く

お薬が飲まれているか確認をする

 

このように、勤務先によっては、1日だけではなく1日1件、1時間のみ、といった働き方もできます。

 

以上、3パターンにわけてスケジュールについて紹介しました。

でも、訪問看護師のメリット・デメリットについても気になりますよね。

そこで、訪問看護師の仕事が気になるというあなたのために、詳しく紹介します。



あおちゃん
あおちゃん
スケジュール的にラクそうなのはわかりましたが、本当にこんなにもラクなんですか?
ペル先輩
ペル先輩
そうね。でもしっかりメリットとデメリットについて理解しなければ危険だから、次章できっちり説明していくね!

訪問看護師5つのメリット

訪問看護師には下記に箇条書きした5つのメリットがあります。

 

  1. 時間的な融通が利く
  2. 総合病院で働くより給料が高い
  3. 肉体的な疲労が少ない
  4. 患者さんとじっくり向き合える
  5. 人間関係の悩みが減る

 

それぞれ以下に分けて説明していきますね。

時間的な融通が利く

訪問看護師は、午前のみ・午後のみ・1時間のみ・日勤のみなどいろいろな働き方を選択できます。

例えば、子供のお迎えがあるから14時までしか働けない、自分の親の介護があるから昼からしか働けないといった働き方も選べます。

 

総合病院で働くより給料が高い

愛知県名古屋市の訪問看護師と総合病院で働いた場合の給料を比較してみました。

・訪問看護師

・株式会社N・フィールド訪問看護ステーションデューン熱田

月収31.9万円~

 

・セントケア中部株式会社セントケア訪問看護ステーション栄生

月収31.7万円~

・病院看護師

・医療法人愛精会あいせい記年病院

月収28.6万円~

 

・特定医療法人八誠会 もりやま総合心療病院

月収26.5万円~

 

愛知県名古屋市の訪問看護師と病院看護師で「日勤で残業なし」といった条件で検索しました。

今回の結果では、訪問看護師の給料が高い施設が多いです。

 

肉体的な疲労が少ない

毎日一人ひとりの患者さんの家を訪問するため、複数の患者さんを診る必要がありません。

そのため、集中して患者さんの状態を確認できるので、肉体的な疲労感が少なくなります。

 

患者さんとじっくり向き合える

患者さんの自宅でお世話をするため、患者さんの状態をじっくりと確認することができます。

患者さん個人と向き合う時間が増えるため、やりがいを感じることができます。

 

人間関係の悩みが減る

病院など限られたスペースで働く場合、人間関係で悩む人が多いです。

訪問看護師は、毎日外出するのでスタッフ同士の人間関係について悩む時間が減ります。

 

訪問看護師5つのデメリットと対処法

メリットについてはどうしても魅力的に映ってしまいます。

しかし、下記に箇条書きしたようなデメリットがあるのも実情です。

 

  1. 責任が重くなる
  2. 「業務」と割り切れないと苦痛になる
  3. 営業活動が必要なケースも…
  4. 自分で考えて行動しなくてはいけない
  5. 病院以上に患者さんの対応に気を使う

 

デメリットについては、あなた自身もかなり気になりますよね。

そのためこちらも以下に分けて説明していきますが、必ずひとつひとつ丁寧にご覧になってください。

 

責任が重くなる

ひとりで患者さんの自宅に向かうため、責任が重くなります。

例えば、患者さんの容態が急変したときなどの対応です。

あなたがこれまでに病院で勤務してきたとき、急変が起きた場合には助けてくれる人がいました。

しかしひとりで対応しているため、まずはあなたが正しく対処しなければなりません。

とはいえ看護師は責任がつきもの。

そのため対処法を下記に3つ説明しておきましたので、チェックしておいてください。

 

(看護師賠償に内部リンク)

 

【対処法】異変を感じたらすぐに医師に報告する

患者さんの様子がいつもと少し違うと感じたら、すぐに医師に報告しましょう。

あなた自身、病院やクリニックなどでも絶対に確認しますよね。

なぜならそれが最優先かつ最も確実な方法だからです。

訪問看護を実施している事業所では必ず医師との連携が取れる状況になっていますから、必ず「まずは医師に報告・相談すればOK」と覚えておきましょう。

 

【対処法】常に必要な道具を常備しておく

患者の状態が急変した場合でも、すぐに対応できるように道具を常備しておきましょう。

あなたの準備次第で、患者さんが急変したときに対応できることが増えます。

まずは、訪問ステーションを出る前にしっかりと持ち物を確認しておきましょう。

また事前に、医師に対応方法などについて相談しておくのもひとつの方法です。

 

【対処法】看護職賠償責任保険制度に加入する

看護師がおこなう仕事で事故が起きた場合、損害賠償責任を保障する保険です。

毎日、事故が起きたらどうしようと思ったりすることはありませんか?

看護職賠償責任保険制度に加入しておけば、医療安全に詳しい相談員がアドバイスをしてくれます。

何か事故が起きても相談にのってくれる人がいるというだけでも、安心できますよね。

(参照:看護職賠償責任保険制度

 

「業務」と割り切れないと苦痛になる

一人ひとりの患者さんと向き合う時間が増えるため、感情移入しやすくなります。

例えば、あなたが今日担当した患者さんの元気がなかった…ということがありますよね。

病院であれば、他にも看護師がいるので何かあっても誰かが対応してくれます。

しかし、訪問看護師の場合、何か起きても医療に詳しい人が周りにいないため、気になってしまいます。

そのため、感情移入しすぎてしまいひとりで抱え込んでしまいます。

【対処法】時間がくればスパッと気持ちを切り替える

あなたが訪問する患者さんはひとりではありません。

在宅で暮らしている患者さんは重症の方も多いですが、その都度気持ちを切り替えましょう。

例えば、今日Aさんは調子が悪そうだったけれど、家族の方がついているから大丈夫。

何かあれば連絡があるから心配いらない!などです。

【対処法】患者さんの気持ちも大切だが、業務と割り切ることも大切

患者さんのために何かをしてあげたいという気持ちもわかりますが、仕事と割り切ることも大切です。

例えば、患者さんの家に訪問しているあいだは、患者さんの話を聞きます。

この時間はその患者さんのために全力を尽くします。

しかし、その日の一日の仕事がおわれば、これは仕事だと割り切っていきましょう。

 

営業活動が必要なケースも…

訪問看護ステーションは、年々増え続けているため、訪問看護師も営業が必要な場合もあります。

例えば、患者さんの家まで移動するあいだに、チラシを入れて欲しい、時間があるときに病院周りをして欲しいといったことです。

しかし、このような看護師以外の仕事を続ければ、仕事の質が落ちてしまいます。

【対処法】新規に立ち上げた訪問看護ステーションなどを選ばない

新しい訪問看護ステーションは、まだまだ利用者が少ないことがあります。

このような事業者は、営業活動をする人が少ないのかもしれません。

利用者を増やすことばかり考え、業務に集中できないことも。

できれば新規に立ち上げた事業者は避け、利用者の安定した人数がいる訪問看護ステーションを選びましょう。

 

自分で考えて行動しなくてはいけない

ひとりで行動するので、患者さんの状態に合わせて行動しなくてはいけません。

患者さんに相談されることも多いので、臨機応変な対応も必要です。

あなたは、病院で患者さんやご家族に相談されたことはありませんか?

医師にはいいにくい話も、看護師なら話してくれることも。

また、クレームが起きた場合も冷静な判断が必要になることもあります。

 【対処法】わからないときは、医師に相談する

ある程度は自己判断も必要ですが、わからないときは医師に相談することが大切です。

しかし、あなたは「こんなこと聞いたら、医師に怒られるかも?」と思ったことはありませんか?

もし、何かいわれたとしても、あなたの行動で患者さんの命を助けることができます。

あとで後悔しないために、わからないときはそのままにしない!ということを徹底しておきましょう。

【対処法】クレームは持ち帰って上司と相談する

クレームはその場で答えず、上司と相談することが大切です。

あなたひとりの判断で答えてしまうと、のちのち大きなトラブルになってしまうことも。

また、患者さんやご家族の感情にながされず、冷静な判断が必要です。

時間をおくと、患者さんやご家族も落ち着いて判断できるようになります。

 

病院以上に患者さんの対応に気を使う

患者さんの自宅に訪問するため、患者さんの対応に気をつけなければいけません。

例えば、家にあるものを勝手に触ったり、散らかっていてもそのままにするなどです。

患者さんの家にあるものは、すべて患者さんの持ち物。

病院以上に、気をつけることが大切です。

【対処法】患者さんの自宅のものを触るときは声掛けをする

患者さんの自宅にあるものは、勝手に触らず、毎回声がけをしましょう。

例えば「このタオルは使ってもよろしいですか?」「トイレはお借りしても大丈夫ですか?」などです。

患者さんによっては、あなたの行動ひとつひとつがとても気になる方もいます。

プライバシーに関わる部分は、十分に気を使うことが必要です。

 

訪問看護師になるのがオススメな人の条件3つ

これまでの説明から訪問看護師のメリットやデメリットについて正しく理解していただきました。

そして総合的に見ると、下記に箇条書きした条件にマッチする人こそ、訪問看護師という職業がオススメです。

 

  • 臨機応変な対応ができる
  • 患者さんと割り切って付き合える
  • 患者さんの気持ちを理解できる

 

どれかひとつ、マッチしていましたよね。

それぞれ説明していきましょう。

 

臨機応変な対応ができる

訪問看護師は、患者さんの急な体調変化などにも臨機応変に対応していかなくてはいけません。

また、状況によっては自分で対応することを考えるのではなく、医師に相談するなどすばやい行動が必要なこともあります。

このように、臨機応変に対応できる人にむいています。

 

患者さんと割り切って付き合える

一人ひとりの患者さんと向き合う時間が多いため、割り切って付き合うことが大切です。

もちろん、患者さんを思う気持ちも大切ですが、患者さんの訪問が終わったら気持ちを切り替えることが必要となるでしょう。

仕事とプライベートを割り切って考えることができる人に向いています。

 

患者さんの気持ちを理解できる

在宅で療養されている場合、なかなか他の方と接する機会が少なくなります。

思ったとおり行動できない不安感など、いろいろな悩みを持つ人が多いでしょう。

病気に向き合っている患者さんの気持ちはなかなか理解するのが難しいものです。

しかし、少しでも患者さんの気持ちを理解したいという気持ちが必要です。

訪問看護師は、患者さんの気持ちを理解し寄り添っていける人が向いています。

 

 

訪問看護師の求人の探し方

 

訪問看護師の仕事を探したい方のために、看護師求人EXというサイトで紹介します。

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2.地域を絞り込む

次に、「愛知県の訪問看護師」という条件で検索しました。

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この結果から、介護士不足ばかり注目されていますが、訪問看護師もまだまだ不足していることがわかります。

あとは表示された求人情報を、給料や時間の自由度別に選べば、あなたの希望通りの訪問看護職が見つかりますよ!

 

まとめ

最後に、今回説明してきた訪問看護師という職業について、重要ポイントをまとめておきましたのでご覧ください。

  • 午前・午後・1時間のみといろいろ働き方を選択できる
  • 給与は、病院看護師よりも高い場合が多い
  • 肉体的疲労が少ない
  • 一人ひとりの患者さんと向き合うことができる