
病院では24時間365日、患者さんの看護をしなければなりません。
なので看護師さんには日勤、夜勤など交代しながら仕事をしています。
しかし、引き継ぎがあったり、バタバタしていたり、気が付けば17~18時間仕事をしていた…なんてことがあったり…
これって大丈夫なの?と疑問に思う方もいると思われます。
看護師の労働時間にはどんな決まりがあるのか知れば、自分の現在の状況を客観的に確認できます。
今回は看護師の勤務体制について詳しく調べましょう!
看護師の複雑な勤務体制
[st-kaiwa1]ペル先輩、お疲れ様です…。[/st-kaiwa1]
[st-kaiwa2]あら、あおちゃん、夜勤だったのね。お疲れさま。[/st-kaiwa2]
[st-kaiwa1]も~、うちの病院、2交代だから夜勤長くて辛いですよ~。[/st-kaiwa1]
[st-kaiwa2]そうね~、ざっと17時間くらい勤務してるからね~。[/st-kaiwa2]
[st-kaiwa1]これって労働基準法に違反しないんですか?[/st-kaiwa1]
[st-kaiwa2]それがしないのよね。 私たち看護師は変則的な勤務体制だから、1週間で40時間内の勤務時間に収まっていればオッケーてことなのよ。[/st-kaiwa2]
[st-kaiwa1]ええ~~~![/st-kaiwa1]
看護師の勤務時間
入院している患者さんを抱える医療施設では、24時間体制で看護する必要があるため、交代制の勤務体制を取っています。
交代制勤務の主なパターンは、日勤・準夜勤・深夜勤からなる3交代制と、日勤・夜勤のみからなる2交代制の2つです。
3交代制の労働時間はそれぞれの勤務帯で8時間となっており、2交代制では日勤8時間、夜勤16時間とするところが多く見られます。
なお、同じ病院でも外来に配属された場合やクリニックなどでは、夜勤なしの日勤のみとなります。
2交代制
夜勤の勤務時間が長いのが2交代制の特徴です。
夜勤で人が少ないといっても、看護師の業務はたくさんあります。
患者さんの状態が急変すれば、仮眠を取れないこともあるでしょう。
夜勤の拘束時間が長く、長時間勤務による疲労が出やすいです。
しかし、2交代制のシフトは、夜勤の後が必ず休日になります。
夜勤が長時間にわたるため、基本的に翌日は休みをとらなければなりません。
なので、3交代制よりも休息をしっかり取れ、プライベートの時間も十分に確保することができます。
月当たりの夜勤回数が3交代制よりも少なくなるため、体のリズムを整えやすいのも魅力の一つでしょう。
なお、夜勤手当については、3交代制より2交代制のほうが高めに出る傾向があります。
シフト例
・日勤:8時~17時
・夜勤:16時~9時(食事休憩以外に1時間半~2時間程度の仮眠休憩)
月:日勤
火:日勤
水:夜勤
木:夜勤明け
金:休日
土:日勤
日:休日
1日16時間勤務がOKなのはなぜ?
「看護師の2交代制勤務は法律的に問題があるのでは?」と思う人がいるかもしれません。
一般に労働基準法で定められている労働時間は「1日8時間」となっています。
しかし、中には24時間体制で患者さんをケアする看護師のように、勤務時間が短い日もあれば長い日もある、変則的な労働時間で働く職業の人もいます。
その場合、例えば4週間など一定の期間における労働時間が、1週間あたりで平均して40時間以内に収まっていれば、1日の労働時間が8時間を超えても問題ないとされているのです(変形労働時間制)。
3交代制
1回あたりの勤務時間が短く、集中して仕事に取り組めるのは3交代制の良いところでしょう。
子育てや介護など、家庭のことと仕事を両立したい人に向いています。
一方、3交代制のデメリットは、夜勤の回数が多くなり、体のリズムを整えづらいところです。
2交代制に比べてシフトの組まれ方が複雑で、施設によっては、日勤を終えて数時間後に深夜勤に入ったり、準夜勤の後に日勤に入ったりすることもあります。
そのため、しっかり休息を取れず、疲労がたまる人もいるでしょう。
シフト例
・日勤:8時~16時30分
・準夜勤:16時~0時30分
・深夜勤:0時~8時30分
(45分~1時間程度の休憩)
月:日勤
火:深夜勤
水:準夜勤
木:休日
金:日勤
土:準夜勤
日:休日
[st-kaiwa2]2交代制と3交代制を比べてみると、一見夜勤が長い2交代制のほうが辛そうに見えるけど、実は休息の時間が多く取れたり、給料がよかったりするわね。[/st-kaiwa2]
[st-kaiwa1]確かに、日勤のあとすぐに夜勤だったりでしっかり休めず、また仕事…なんてことになるんですね。[/st-kaiwa1]
[st-kaiwa2]そうなの。無理をすれば体調を崩したりしてしまうわね。 だから、その人に合った働き方で働けるよう職場を探すのが第一ね。[/st-kaiwa2]
まとめ
看護師の人手不足は広く知られていますがそういった背景から勤務体制でどうしても無理をしなくてはない場面が多くあります。
とは言っても無理をして働いて体を壊してしまうと元も子もないですよね。
もし今過度な勤務を続けなければならいような労働環境で働いているのであれば、環境を変えてみることに目を向ける必要があるかもしれません。
転職などをきっかけに自分の希望する働き方を手に入れた看護師も多くいます。
あなたも悩んでいるのであればそういった選択肢があることを忘れないでください。